売上が同じでも、残る利益は違う
「去年と同じくらい売れているのに、お金が残らない」。アパレル小売でこの相談が出た時、売上目標だけを追うと原因を見失います。
まず分けたいのは、正価で売れた売上と、値引きで売れた売上です。売上金額が同じでも、値引き比率が増えれば粗利は減り、次の仕入に使える現金も減ります。
残る利益 = 売上 − 原価 − 値引きによる粗利減 − 経費
3つの数字を、同じ週に見る
消化率
入荷した数量のうち、どれだけ売れたか。商品のスピードを見ます。
値引き販売比率
売上のうち、セール価格で売った割合。粗利の漏れを見ます。
残在庫金額
売価だけでなく原価でも確認。眠っている現金を見ます。
この3つは月末だけでは遅いことがあります。毎週15分、カテゴリ別に確認するだけでも、シーズン末の一斉値引きは減らせます。
値引き前に試す順番
1
場所を変える
お客様が見ていないのか、見た上で選ばれていないのかを分けます。
2
合わせ方を見せる
単品で弱くても、コーデや用途が分かると動く商品があります。
3
対象顧客へ案内する
過去購入品と相性が良い顧客へ、個別に知らせます。
4
価格を段階的に調整する
最後に値引き。時期と対象を絞り、全商品を一律に下げないようにします。
今週確認するチェックリスト
正価売上と値引き売上を分けられる
カテゴリ別の消化率が分かる
追加発注の判断日が決まっている
値引き前に試す施策が決まっている
持越し在庫を原価で把握している
週次で15分確認する時間がある
売上を増やす前に、漏れを止める。
小さな店ほど、売上を10%伸ばすより、値引きと在庫を整える方が早く利益へ届く場合があります。